「プラシーボ効果」と「ノセボ効果」

2010年08月24日 14:00


★ 「プラシーボ効果」と「ノセボ効果」 ★



幼い子どもが膝をすりむいて泣いているとき、「痛いの、痛いの、とんでいけー」と言っておまじないのようなマネをしたら、すっかり泣きやんで機嫌が治ったということがよくありますね。安心感が痛みを癒すのです。

逆に「こりゃあ大変だ! ばい菌が入って、足が腐ってくるかもしれないぞ」などと脅したら、ほんとうに膿が出てきてひどくなる可能性があるのです。
いたずらによって脅された被害者が、深刻な病気や、ときには死ぬこともあるという例が、生理学的記録にはたくさんあるのだそうです。

ですから、「あなたは重い病気なんじゃないだろうか。きっとそうだ」と言いつづけたら、ほんとうにその人は重い病気になっていくのです。
心の状態が、そのまま身体にあらわれる」わけですね。

今日は、その人の「信念=思い込み」が病気を癒したり、逆に病気を進行させたりするというお話です。



★ ホンモノの薬とニセモノの薬 ★



あなたは、外見は「ホンモノの薬」のようだけど、じつは薬の成分はまったく入っていない「ニセモノの薬」があって、医療でよく使われていることは、もうすでにご存知ですね。

(★過去記事の「人の『信念』が現実をつくるお話」でも、「プラシーボ効果」と「ノセボ効果」について触れています)

★プラシーボ(ニセモノの薬)は、たいていブドウ糖や乳糖、生理食塩水が使われていますが、「これはとてもよく効く薬ですよ」と医師に言われ、それを信じ込んで飲んだ患者さんには、実際に効果が現れるというものです。
特に「痛み」などにはおよそ三分の一、あるいは半数近くの患者さんが改善するというデータが得られています。
それを「偽薬効果」、「プラシーボ効果」と呼んでいます。


プラシーボ(Plasebo)はラテン語で「わたしは喜ばせるでしょう」という意味だそうですが、治療法が見つからない患者さんや副作用などが問題となる場合には、安心して試せるというわけですね。

これに対して「ノセボ効果」というのは、まったく逆の効果をいいます。

たとえば、ただの食塩水の水蒸気を与えられて、「これは刺激物です」と医師に言われると、患者さんのほぼ半数が呼吸に問題が生じ、ぜんそくの発作を起こすというものです。
それで今度は「別の治療薬を投与しました」と言うと、すぐに患者さんたちは回復するというわけです。
実際に与えたのは、先ほどと同じただの食塩水なのですが。

このように、ホントウでもウソでも、医師のことばの影響力はとても大きいことがわかりますね。


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セロン・Q・デュモン(本名ウィリアム・アトキンソン)氏は、
神経質な患者は偽薬が良く効き、病気を大きく改善することになるということを多くの医者が知っています
と述べ、著書のなかでつぎのように記しています。


暗示や婉曲な言葉がひとたび受け入れられると、身体の心はそれを行動や表現として表すようになります。
つまり、脳の心の中にしか存在していなかった身体の形態や症状が、身体の心を通して出現することになるのです。

身体の不協和音としての病気の本当の原因は、身体の心が受け入れてしまった暗示や言葉、気持ちです。
しばらくして、その形態や症状となるのです。      「メンタルヒーリングの実践」より



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これは「治癒上有効な暗示を身体の心、潜在意識の心が真実として受け入れ、それが身体のさまざまな働きや形態に現れる」ということですね。

脳の心が作り出す強力なイメージは、身体の心に影響を与え、身体を不調にすることがあるようです。
医学年鑑には、薬の効能書きを意識しすぎて病気になった人や、無害な薬であるのに毒を飲んだと思い込んで死んでしまった多くの事例が出てくると、デュモン氏は述べています。

毒を飲んだと思った人たちには、ホンモノの毒を飲んだときと同じ症状が出るのですが、検死解剖では不思議なことにその痕跡さえ見つけることができなかったというのです。

また、逆に自分にはそんなものは全然効かないと思っていると、効果のある実薬でもまったく効かないし、効くと思っていた薬がウソだとわかったら心理的なショックで死亡したりしてしまうこともあります。

まさに「人の信念」の如何で、結果はどのようにも変わってしまうのです。

ですから、ほんとうに医師が処方した薬や治療が効いたのか、患者の心理的なプラシーボが効いたのか、わからないことも多々あるということなのです。

この効果は侮れませんね。とても強烈な効果であることがわかります。


思いはポジティブにもネガティブにも働きます。
つぎに記すのは、あるガン患者がいかに「思い込みの力」によってガンを創ったり消滅させたりしているかということを証明する内容です。

マイケル・タルボット氏が、彼の著「投影された宇宙」で述べている「あるガン患者の実話」は、「心の状態が、そのまま身体にあらわれる」ということを極端に表している大変わかりやすい例であるので、彼の文面を抜粋、要約してお伝えしたいと思います。


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~「心理学者ブルーノ・クロッファーの患者のケース」~
 
かなり進行していたリンパ球のガンに侵されていたライトという名の患者は、首、脇、胸、腹部、腿の付け根のすべてにオレンジ大の腫瘍ができていて、脾臓、肝臓の肥大がひどく、胸部から毎日二リットル近くの乳状の液体を吸い出さねばならないほどだったという。

ライトは、「クレビオゼン」というかなり効くらしい新薬のことを聞きつけて、ぜひ自分に試してほしいと医師に懇願した。
当時この薬は寿命が最低三カ月は残されている人たちだけに試験的に投与されているものだったので、医師は最初これを拒んだ。
だがライトが懇願しつづけたため、医師はついにこれを聞き入れ、金曜日にこの薬をライトに注射して家路についたという。(心の奥底ではライトが週末を越せるとは思っていなかったらしい)

ところが、明くる月曜日、ライトはベッドから出て、歩き回っていた。
ライトの腫瘍は「熱いストーブの上の雪の玉のごとく溶け去って」、大きさも以前の半分になっていた。(これは、最も強いX線を使った治療で達成できるよりもはるかに速い退縮のスピードだという)
最初にクレビオゼンの投与を受けてから10日後、医師団が見るかぎりガンはなくなっていて、ライトは退院した。

その後2カ月ほど健康状態を保っていが、「クレビオゼンは実はリンパ球のガンに対しては効果がないのだと主張する記事」を読んでひどく落ち込み、ガンが再発して再び入院することになった。

担当医師はライトに「クレビオゼンには実際に当初思われていたとおりの薬効があるのだが、最初に納入されたものは、流通の過程で品質が劣化していた。
しかし、有効成分を多く含む改良した新製品があるので、これを投与できる、」と説明した。
もちろん「新クレビオゼン」などは存在せず、ライトにはただの水を注射しようと医師は考えていたのだ。
それらしい雰囲気を出すため、ライトにプラシーボを注射する前に、わざとややこしい手順をあれこれ行なうことまでやった。

すると、驚くことに腫瘍のかたまりは溶け去り、胸部の液体も消えて、ライトはすぐにもとの元気を取り戻した。
その後さらに症状なしで過ごしたが、今度はアメリカ医学協会が、「アメリカ全土で行なわれた研究の結果、クレビオゼンはガンの治療には効果がないことが判明した」と発表した。
ライトの信念も、今度は完璧に打ち砕かれた。
ガンがまた新たに広がり、彼は2日後に死を迎えたのである。

(マイケル・タルボット著「投影された宇宙」(春秋社)より要約)


   
ハート
この実話を取り上げたマイケル・タルボット氏は言っています。

信じまいとする自分を飛び越えて内なる治癒力を喚起するという機会に恵まれれば、私たちには一夜にして腫瘍を溶かし去ってしまうことさえできるのだ」と。

この実話の患者ライトほどではないにしても、
患者のガンが一週間で消えたという話は、
いろんな医師たちの体験本に書かれています。

そういうことは実際にあるし、骨が折れて完治したり、
皮膚が火傷して治ったりするのと同じくらい
不思議なことではないとわたしは思っています。

このライトの場合は、
プラシーボ効果」と「ノセボ効果」が
顕著に表れた事例ですね。





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