病気を引き起こす原因―ふたつの論争

2010年08月09日 09:50


★ 病気を引き起こす原因―ふたつの論争 ★



人間はどうして病気になんかなるの? 
何が原因なの? 
そのメカニズムは?

そんな疑問を持っておられる方が多くいらっしゃると思います。
ここでは、まず「病気を引き起こす原因」となるものを考えた主な医学者たちの主張を紹介しながら、病気を創る原因を探っていきたいと思います。


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精神的につらいことを長期間ガマンしていたり、家庭や仕事場でストレスがたまったりすると、交感神経の緊張が起こります。
緊張状態が長い期間つづくと、血流が悪くなります。血流に障害が起こると*顆粒球(かりゅうきゅう)が多くなって、組織が破壊されるような病気が生じるといわれます。

(*顆粒球は細菌を食べて処理し、体を守る白血球の一つです)

心身ともに「強度のストレス」や「がんばりすぎ」が「病気を起こす」というのは、最近では新潟大学院医学部教授の安保徹氏をはじめとする免疫学者たちの定説です。

しかし、現在の医学界ではまだそれが浸透したとはいえない状態です。
病気を起こすのは「病原菌」だという思い込みが依然として強くあるからです。


★「病気を引き起こす原因は細菌である。
人や動物が病気になるのは、体内に入ってきた菌が原因である

と主張したのは、ルイ・パスツールや*ロベルト・コッホです。

「すべての病気は細菌(病原菌)によって引き起こされる。
だから、細菌さえ殺せば感染症は治る。
細菌は人類の敵だ。
だから、地球上からあらゆる細菌を撲滅しよう!」
というのが、「病原微生物説」、あるいは「外部病原説」と呼ばれるものです。
これを主張したパスツールたちが、現代医学の基礎を創ったといわれています。


(*1876年、ドイツのロベルト・コッホはたんそ病の原因がたんそ菌であることを論文で発表。コレラはコレラ菌、チフスはチフス菌、結核は結核菌であることを発見し、1905年ノーベル医学生理学賞受賞。微生物(細菌)が感染症の病原体であることを、科学的方法によって証明しました)


★そんな「外部病原説」に対して、「病気は外部から侵入することによってではなく、わたしたち自身の内部にその原因がある」、「健康は体内の環境、内部環境の中の適切なバランスによる」という「内部環境説」を唱えたのが、フランスの生理学者クロード・ベルナール教授でした。 

ベルナールは「病気は医学的ではなく、むしろ社会的な問題」であり、「病気を治療するよりも、予防することが最良だ」と考えた人だったのです。
悪政や社会的問題のために人々が貧困となり、精神的にも肉体的にも病んでいくというのは自然の成り行きであり、「ベルナールの考え」はそれなりに納得がいきますね。



★「病気の原因は人体の環境の要因による」という説を唱えた有名な人がほかにもいます。
マックス・フォン・ペッテンコーファーというドイツの衛生学者です。

パスツールが「病気の原因は体外から入った菌」だと言い、
コッホが「コレラはコレラ菌の感染で起こる」と主張していた当時、
ペッテンコーファーは「そうではなくて、菌に侵されてしまう身体そのものに問題があるのだ」と主張しました。

彼はそれを証明するために、1892年の学会でコッホがつくった純粋培養のコレラ菌が入った培養液を一気に飲んで自ら実験をしたのです。
大量のコレラ菌を飲んだペッテンコーファーは当然コレラを発病して死ぬはずでした。
ところが驚くことに下痢を起こしただけで、全く平気であったと伝えられています。



これはいったい何を意味しているのでしょうか?

つまり、コレラ菌が体内に入ったからといって、コレラにかかるとは限らない。
コレラを発症するかどうかは、個々人の抵抗力、免疫力にかかっているということですね。
どう考えても、ペッテンコーフェルのほうに軍配があがりそうです。

ところが、この「外部病原説」と「内部環境説」のふたつの論争はパスツール派の勝利に終わり、その思想は現在まで引き継がれてきているのです。

パスツールの思想を未だに盲信している現代医学は、「抗ガン剤」や「抗生物質」という名の有害物質で人の身体(内臓)を攻撃し、破壊しています。
抗ガン剤」はガンも殺しますが、正常な細胞をも殺してしまうことは、承知の上のことなのですが…。 
(★パスツール説が支持され、採用されたのには諸説があるといわれており、どうやら裏がありそうな気がしますね)

  
★「外部病原説」を主張した当の本人であるパスツールが死を迎えたとき、彼はつぎのように言ったといわれています。

     病原体はなんでもない。
         すなわち、地球がすべてである。



この謎めいたパスツールのことばについて、ジェフリー・キャノン氏は次のように述べています。

ここで「地球」と訳されているパスツールのものだと考えられるフランス語の単語は「terrain」であったが、
これは「環境」という意味にもとることができる。
もし、あなたの外部環境が健全であれば、
そしてあなたの身体がよく耕された土壌のように十分に栄養をとっていれば、
あなたは病気に十分抵抗できる。
反対に、酷使された身体はちょうど痩せた土地のように病気に罹りやすい。
健康は、ただ病気が存在しないということではない。
すなわち、それは積極的な幸福である。

ジェフリー・キャノン著 「超細菌の報復」(三田出版会)より



つまり、人の身体の内部環境(精神的なもの・意識、心の持ち方、考え方などを含めて)が良ければ、細菌に抵抗、対抗できるということですね。


ハート
ともかくパスツールは死ぬ前に、自分が唱えた「外部病原説」、
すなわち「病原微生物説」がまちがっていたことに気づいたのです。

当然ですね。
この地球から細菌を撲滅したら、人間をはじめ、あらゆる生物は生きてはいられません。
なぜなら、わたしたちの身体の中は細菌だらけなのですから。





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