汝自身を知れ―自分を愛すること

2010年07月28日 19:00


★ 汝自身を知れ―自分を愛すること ★



昨日に続いて「鉄輪の女のお話」です。

あなたは、この女性に圧倒的に足りないものは何だと思いますか?

そう、「」と「赦し」ですね。

今日は「鉄輪の女が幸福になれる道」として「自分を愛すること」について考えたいと思います。


★高い意識の自己愛というものは、低い意識の利己愛とは別のものです。
高次の意識を内に宿した自分を愛する」ということほど大切なものは、
この世界にはないといってもよいでしょう。


★自分を真に愛せない人に、他者を真に愛することはできません。
なぜなら、自分のなかに他者のすべてが含まれているからです。
自分と森羅万象はすべてつながっているからです。



ここで、ゴータマ・ブッダ(釈迦のこと)が生きていた時代にコーサラという国があり、そこの王であったパセーナディと妃であったマッリカーに関して説かれたお経があるので、ご紹介しましょう。


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あるとき、王は王妃に尋ねた。
「マッリカーよ。汝には、自分自身よりも、もっと大事なもの、もっと愛しいものがあるだろうか?」
 
王妃はさらりと答えた。
「大王よ、わたしには、自分よりももっと愛しいと思うようなものは考えられません。大王よ、あなたには、なおご自身よりも愛しいものがおありでございましょうか?」
 
王はよく考えてみたが、自分以外に大切なものや、自分よりもさらに愛しいと思えるものなど、何も考えつかなかった。
王と王妃の考えは同じだったのだ。ふたりは、ほんとうにこのような結論でよいのかどうか不安になり、ブッダに尋ねてみることにした。

二人の質問を聞いたブッダは深くうなずかれ、やがてつぎのようなことばをつけ加えられた。

人の思いは、いずこへも赴くことができる。
されど、いずこに赴こうとも、おのれより更に愛しいものを見出すことはできない。
それとおなじく、他の人々にも自己はこのうえもなく愛しい。
されば、おのれの愛しさを知るものは、他のものを害してはならない
」 

(相応部経典 三、八、「末利」より要約) 


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おのれの愛しさを知るものは、他のものを害してはならない」ということ。
それが、いわゆるアヒムサー(不害・不刹)という意味です。


あなたがあなた自身のことを何ものにも代えがたいほど愛しいと思っているのなら、同じように他の人もその人自身のことを愛しいと思っているはずです。
それなら、他者を害してはならないと、ブッダは教えられたのです。

つまり、他者を害しようと企む者は、たとえきっかけは自分可愛さのためであったとしても、それは真の自己愛にはつながりません。
他者に悪意を向けて害すれば、その報いは自分に戻ってくるわけですから、結局自分自身を愛していないことになるわけですね。
(★過去記事「人を呪わば穴ふたつ―因果応報の法則」をもう一度読んでみてネ)



ハート
出発点は自分です。
ですから、「まず自分を愛すること」です。

愛は自分自身の内側から来るものであって、
人が与えてくれるものではありません。

わたしたちが深く自分を愛するとき、
悩んだり、いらついたり、悲しんだりすることはありません。

自己受容自己愛を決して失わないこと。
そうすれば、平和の波動がわたしたちを包んでくれます。


(次回に続く)




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