自分自身を征服すること―天国に入るための必要条件 

2010年12月24日 19:00


イエス、言う。

「人々は、私が世界に平和をもたらすために
やってきたと思っているかもしれない。

彼らは、私が地上に分裂を、
火を、剣を、闘いをもたらすために
来たことは知らない」



今日はクリスマス・イブですね。
明日は、イエス・キリストが生まれた日ということになっていますが、「12月25日がイエスの誕生日ではない」ということくらいは、皆さん、ご存じですよね?

真の誕生日でもないのに、どうして世界中で盛大なお祝いをしているのか、首をかしげたくなりませんか?
クリスマスツリー、クリスマスケーキ、クリスマスプレゼント……。
それにかこつけて、さまざまな業者たちが金儲けをしているくらいのものですね。
真のクリスチャンなら、静かに祈りを捧げるのみでしょう。


           祈り
                    祈り



わたしはクリスチャンではありませんが、ここのところずっとイエス・キリストのことを書いています。
イエスはポジティブで、動きがあり、かがやきを感じます。
彼の情熱と激しさ。
それをすっかり忘れている人たちに、思い起こさせてあげたい…という気持ちが、おそらく今のわたしには強くあるのでしょう。


イエス、言う。

「人々は、私が世界に平和をもたらすために
やってきたと思っているかもしれない。

彼らは、私が地上に分裂を、
火を、剣を、闘いをもたらすために
来たことは知らない」



さて、上記のことばですが、またまたイエスはすごいことを言っていますね。
わたしたちは、一般的に「戦争は最大の悪」であり、「争い」や「憎悪」や「病気」は消え去らなければならないものだと思い込んでいます。
それらが無くなれば、平和になると…。

ところが、イエスは言うのです。
人々は、私が世界に平和をもたらすためにやってきたと思っているかもしれないが、私が地上に分裂を、火を、剣を、闘いをもたらすために来たことは知らない」と。

イエスは「自分は平和をもたらすためにやってきたのではなく、闘いをもたらすためにやってきたのだ」と明確に言っているのです。
いったいこれは、どういう意味なのでしょうか?


★ 偽りのマスターは慰めをもたらす ★



たとえば、あなたに今人間関係での深い悩みがあるとします。
いつも心が落ち着かないため、心の平安を求めて、そのことを誰かに打ち明けるとしましょう。
そのとき、あなたは相手が自分の気持ちをわかってくれて、同情してくれるのを密かに望んでいるのかもしれません。

それで、望んでいた通り、相手があなたに同情し、慰め、あなたの心に平安を与えてくれたとします。
そうしたら、あなたはとてもうれしくなり、「この人はとても善い人だ」という評価をつけるのです。

しかし、今あるあなたのままで、心の平和、平安を得たら、どうなのでしょう?  
ほんとうにそれでよいのでしょうか?

あなたは今の自分の情況をただ慰められただけで、あなた自身を達成できないままで終わってしまうことになるのです。

あなたは変容できないままでいることになるのです。
それに気づかれたでしょうか?

和尚ラジニーシはこう言っています。

偽りのマスターはあなたの慰めとなり、今あるあなたに平和をもたらす。
彼はあなたを変えようとなどしない。
彼は一種の鎮静剤としてある。
偽りのマスターは睡眠薬のようなものだ。
彼のもとに行けば慰めが得られる


では、真のマスターはあなたをどのようにするのでしょうか?


★ 真のマスターはより大きな混乱をもたらす ★



真のマスターは、より大きな混乱を、より大きな葛藤をつくりだす。
彼はあなたを慰めなどしない。
なぜなら、彼はあなたの敵ではないからだ。
慰めはすべて毒だ。
真のマスターはあなたの成長を助ける。
成長することは困難なことだ。
あなたは多くの試練を経ていかなければならない。
幾度となくあなたはこの師から逃げ出したくなる。
だが、できない。
彼はあなたにつきまとって悩ます。
           「和尚ラジニーシ 愛の錬金術」より



★イエスのような人が現われると、人々は必ず分裂を起こします。

彼を受け容れる者と受け容れない者。
彼を肯定する者と否定する者。
彼を愛する者と憎む者。

彼の仲間になるか、敵対する者となるか…。
キリスト派か、反キリスト派か……。

人々は分裂し、混乱し、衝突します。
そして、相反する者同士の闘いがはじまるのです。

イエスが地上に現われた後、世界は平和になったでしょうか?
彼が訪れてから、世界に平和が訪れたことはなかったはずです。


イエス、言う。

「人々は、私が世界に平和をもたらすために
やってきたと思っているかもしれない。

彼らは、私が地上に分裂を、
火を、剣を、闘いをもたらすために
来たことは知らない」



★イエスはいったい何を伝えようとしていたのでしょうか?
彼は「魂の成長は、葛藤を通して達せられる」ということを伝えていたのではないでしょうか?

心の中の光と闇、愛と憎しみ、善と悪……。
分裂したふたつの世界に、日夜わたしたちは生きていますが、
そのふたつの苦しい闘いを通してこそ、内面での統合が起こるのだということです。


★ 火とは何を意味するのか? ★



★「火」は変容するために必要な道具です。

たとえば、冷たい「氷」を思い浮かべてみてください。
今のあなたは「氷」という「個体」状態で生きていますね。
四角四面の頑固な性質というイメージをすることもできます。

この「氷状のもの」に「火」という熱を加えると、どうなるでしょうか?
そう、「水」になりますね。
「水」はさらさらと流れる柔軟性のある性質と見ることもできます。
そして、下へ下へと下降します。

この「水」に対して、さらに熱を加えると、どうなるでしょうか?
そう、水蒸気になって、目に見えなくなりますね。
そして、上へ上へと上昇します。

でも、あなたという存在が消えてしまったわけではありません。
ただ、あなたの心の質、エネルギーが変容しただけです。

化学実験をするときには、火がなければ何もできませんよね。
新しい変化や変異は、火がなければ生じないからです。
よって、エネルギーを変容させるためには「火」というものが必要不可欠であることがおわかりになると思います。

★あなたは心のなかで、その内側で、火を燃やさないと、激しく燃やさないと、変化しないのです。


イエス、言う。

「人々は、私が世界に平和をもたらすために
やってきたと思っているかもしれない。

彼らは、私が地上に分裂を、
火を、剣を、闘いをもたらすために
来たことは知らない」



★戦争や病気……。
外側で起こっていることに目を向けているかぎり、あなたに真の平和、平安は訪れることはありません。

なぜなら、戦争や病気は外側にあるのではなく、ひとりひとりの内側にこそあるからです。
もし自分の内側の世界(心のなか)での闘いを経験していなければ、あなたは外側の世界で戦いをはじめるのです。

★もしあなたが内側での闘いに勝利したなら、もう外側での闘いは必要ではなくなるのです。
つまり、自分自身を克服、征服したなら、他者との闘いは消え去るからです。

自分自身を征服できない人は、自分の心に存在する「恐れ」や「不安」を他者のせいにし、他者にその責任をなすりつけます。
自分の怒りや憎悪を、他者という外側に向けるのです。

怒りを爆発させて、一時的に発散できても、またそれらは溜まっていきます。
そうすれば、また外側に向けて発散しなければならなくなるわけです。
自分のなかに溜まった汚物を外に投げ捨てるために、他者との闘いが必要だという悪循環です。



自分自身を征服した人は、もはや内側に葛藤がありません。
闘いはすでに消失したからです。
その人はもう二つに分裂はしていません。
ただ真ん中にいて、バランスがとれている状態です。 

内側での苦しい闘い」は、必要なのです。
成長は、苦しい闘いを通してしか、もたらされないもの」だからです。

つぎの和尚のことばを噛みしめてみてください。

慰安はゴールではない。
彼はあなたに偽りの平和を与えることはできない。
彼が与えるのはあなたの成長だ。
そして、その成長のなかから、いつの日かあなたは花ひらく。
その開花こそ本物の平和となるだろう、
真の沈黙となるだろう。






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